2014-05-22

Hergopoch 11-ENV

今日のお題は11-ENVというクラッチバックです。
これもナカナカの長寿モデルの域に入ってきました。
発売当初からコンスタントに売れるモデルです。



昨今のクラッチバックブームもあり、店頭に全色揃うことが珍しく、
エルゴポイント(この造語、今日から使います。他にはないHERGOPOCHらしい点をいいます。)が高く店頭セールスが非常にし易いモデルです。

一番は、2WAYに持てる点です。
A4サイズの荷物がある時⇒2つ折り
財布・携帯だけの時⇒3つ折り
このプレゼンで、半分くらいのお客様の琴線に触れることが出来ます。



一般的に大半のお客様は、最初にサラッと値段をみて商品を触る傾向があります。
で、この11-ENVはプレゼン後にもう一度皆さん値段をみて唸ります。
そりゃー唸るはずです。


なんてったって、このモデルはメーカー側も戦略モデルとしてかなり頑張った値付けをしているからです。

だからと言って、社会問題にもなった某Dソフトのように、抱き合わせ販売なんてしませんからご安心を。


HERGOPOCHの展示会

今日は先日行ってきた、HERGOPOCHの展示会のお話をします。
HERGOPOCHの新作は大きく春と秋にコレクションが発表されます。
あと、その春秋以外にも小規模のコレクションがその前後に出たりします。
プレスなどを使って華々しく発表されるのは、この春モデルとと秋モデルです。
皆さんが目にする、日経日曜版の別冊やLEONなどの掲載されてるアレです。
今回の展示会は10月頃に発売されるモデルでした。
詳細は残念ながらお話しできませんが、ミニショルダーで面白いモデルが出ることぐらいは
話してもよろしいでしょうか?HERGOPOCHさん?

実はバック業界は、ほぼ同時期に全てのメーカーブランドが展示会をします。
これは洋服業界上りの私には驚きでした。(洋服はまったくバラバラです。)
要するに、地方の小売バイヤーの方の事を考えてのスケジュールだそうです。
こうすることで、遠路はるばる上京しても、効率よく様々な展示会に行けるからだそうです。
ちなみに、今回は5月の13日~15日でした。
しかし、東京に常時いて、しかも現場を兼務でやってる我々からすると厄介な慣習です。
本当は毎朝お店が始まる前に、一日1社づつ見て回れるのが理想なんですが、そうもいかずこの時
ばかりは、一日朝から各ブランドを駆けずり回ります。
なので、遠く離れた別会場で同じ顔と会うなんてこともあります。
「どうせなら大きい会場で全てのメーカー一緒にやってくれたらいいのに…」とブツブツ愚痴りながら
次の会場をイソイソ目指す私でした。

Hergopoch 06-OVL

今日はHERGOPOCH史上一番の長寿モデル『06-OVL』をご紹介します。
これは発売当初から今まで、本当にコンスタントに売れてるモデルです。
やはり一番の特徴は、この丸みを帯びたフォルムです。皮革バックなのにこの丸みは男性陣だけでなく、女性陣の目も惹きつけます。





しかも、06素材の張りで成型してるので非常に軽いし、詰物がなくても成型が一定なので荷物が少ない時も、この丸みを帯びたデザインは維持されます。
さらに、背面に大き目のポケットがあるので、携帯やパスモの出し入れに使えます。




また、かぶせフラップの固定の箇所は、中の荷物が少ない時でも片手で留められるように受けの部分には持ち出しが付いています。


2014-05-21

エルゴポックのメンテナンス Part.3(最終)

その他にも、サフィールには他にない商品があります。
まず、ホースヘアのブラシです。
なぜか、ブラシと言えば豚毛のブラシが多いのですが、これは馬毛です。
馬毛でしかもこの大きさは今まで一度しか見たことがないです。
それは、このロゼストを始める前に努めていた、リデアという会社で一時伊のステファノベーメルという靴SHOPを展開していた時の話です。
当時、ステファノベーメルの日本一号店開店ということもあって、担当のスタッフがイタリアのステファノ氏の元に何か月か研修に行きました。主に靴磨きの研修だったように思います。
で、その研修を終えて日本に帰ってきた時にそのスタッフがイタリアから持って帰ってきたブラシが魔法のようなブラシでした。
研修中にイタリアで主にフィニッシュ用として使ってきた馬毛のブラシらしいのですが、丁度いい具合に油が馬毛の中に染み込まれていてどんなに汚靴でも、そのブラシで何回か磨くだけで、靴が綺麗な光沢を放つのです。
訳を聞くと、皮革に着いた油分が多いと馬毛がそれを吸収し、少ないと足してくれるそうです。
元々、皮革の表面が光沢が出るというのは、細かく見ると皮革の断面は凸凹でその凹の部分に溶剤で埋めて表面をフラットにすることで光沢が出るのです。
まさに魔法のブラシのごとく靴が一瞬で綺麗になるのです。
なので、当時から一緒だった五十嵐がそのブラシを「Sさん~このブラシ頂戴」って言って駄々をこねてそのスタッフを困らせていました。
話が長くなりましたが、この大きさは非常に効率的にブラッシング作業ができ大きいが故に持ち安い!靴磨きを日課的に行ってる方には非常にお勧めのブラシです。

次に、メッシュ用のクリームです。
これだけメッシュ財布を持ってる方が増えてるのに皆さんそのケアどうしているのでしょうか?
通常のクリームを使ってしまうと見るも無残な、クリームカスがいたるところに出来ますよ。
これはそうならないように、溶剤がメッシュの隙間に落ち込まないように開発されたクリームです。
某伊のメッシュが十八番なメゾンの新人研修でこういう講義があるといいだけどなぁー。
「クリームは白金プラチナ通りあるRROZESTTのHERGOPOCHコーナーで取扱いがありますので」とね。もちろん、HERGOPOCHの06のイントレチャートシリーズにもお勧めです。

他にも、色落ち防止用スプレーや、雨で寝てしまったスウェードの毛を起こすよようなクレープブラシもあります。

メンテナンスに関して分からないことあれば、なんでもご相談下さい。

エルゴポックのメンテナンス Part.2

後半

なぜ、防水スプレーがベストなメンテナンスかをお話しします。
普段、日常使用での鞄へのダメージはハンドル部の汗による腐食以外は、たかが知れてます。
この汗による腐食とは表面の皮革ではなく、その中にある芯材の腐食です。
これの対策は・・・無いです。だからよく鞄はローテーションで使った方がいいというのはこの話です。
1・2日休ませることで、芯材の中に含まれている汗が乾くからです。
とは言いつつも、やはり最前線のビジネスマンなら長くても3・4年でハンドル交換は避けれません。
アフターメンテナンスが充実してない海外メーカーはここが致命的なのです。
ある意味、せっかく購入した高価な鞄は使い捨てになるわけです。
その点HEGOPOCHはアフターメンテナンスに対して非常に誠心誠意対応してくれるところが他メーカーとの違いです。
例え、生産終了モデルでも何かしらアイデアを練って修理対応してくれます。
HERGOPOCHは常に進化しています。仮に修理依頼モデルが廃盤モデルでも、今の進化した具材で修理されるので悪くなることは決してありません。

HEGOPOCHをお持ちのお客様は決して、最近街中で異常繁殖している靴とバックの修理屋さんには決して持ち込まないようにお願いします。
HERGOPOCHの職人で修理した方が具材を持ってて間違いないですし、料金も断然安いです。


話を戻します。。。
一番の大敵は・・・無論「雨」です。
一番のメンテナンスは雨の日は使わないことですと言いたいところですが、そうもいかないのでせめて出かける前10秒を鞄に時間を上げて下さい。
スプレーを取り出し⇒蓋をあけ⇒鞄に塗布。10秒あれば出来ます。
これをやるかやらないかで、1年後の経年変化に多大な影響を及ぼします。

表面が雨に濡れてすぐ拭けば問題ないですが、そんなことは度台無理な話で、どうしても水分が皮革の中に浸透していきます。そうするとその中に入った水分が乾くときに油分と養分が一緒に表に放出されてしまうのです。
元来、前述の鞣しの工程で1・2年分くらいの油分と養分は皮革の中に閉じ込められています。
それが中に入った水分のせいで、どんどん強制的に外に放出されていってるのです。
よって、気づいた時には表皮はカサカサに。。。
あせって、クリームを塗っても時すでに遅しです。元々入ってる油分養分と後から入れる油分養分はどうしても親和性が低いのでなかなか馴染みません。
そもそもカサカサになった皮革は銀面が割れているので決して元に戻りません。

後悔しない為にも、忙しい朝ではありますが、「出かける前の10秒スプレー」これを習慣にしましょう。

続く

エルゴポックのメンテナンス Part.1

みなさんこんにちは。
ロゼストの高見です。
今日はメンテナンス方法についてお話したいと思います。
このお話は来店頂いたお客様にいつも話している話です。
聞いたことがある方は悪しからず。

まず必ず皆さんはバックのメンテナンスと聞くと最初に頭に思い描くのがクリームのメンテナンスだと思います。
実際店頭でも十中八九「どういうクリームを使えばいいのですか?」「ミンクオイルでいいのですか?」という質問が飛んできます。
余談ですが、この「ミンクオイル」が曲者です。なぜか皆さんの口からこのマイナーな溶剤の名前が良く出てくること。まず皆さんが日常つかう皮革製品でこのミンクオイルとやらを使うことはありません!このクリームはシミにもなりやすい非常に扱いにくい溶剤ですので、ミンクオイルを使える方はよっぽど皮革製品のメンテナンスに精通している方でしょう。たぶんシャンパンを飲みながら靴磨き会とやらに足しげく通ってる紳士のような。。。

皆さんが購入する鞄は、タンナーさんが丹精込めて鞣(なめ)し、皮⇒革したものです。
その鞣す過程で、皮革の中に1・2年分の油分と養分を閉じ込めてくれています。
それが徐々に表に染み出てきて、皮革の表面に味が出てくるというわけです。これが皮革の経年変化というものです。この一見地味な鞣しの工程に手をぬくと、経年劣化になるのです。
HERGOPOCHの皮革製品は、06・11・MG・GLすべてのシリーズの皮革は、日本国内の信頼置けるタンナーさんで鞣しと染色が行われています。なのでHERGOPOCHの鞄では移染という現象がほぼ無いのです。この移染はインポートメーカーでは本当によくおこります。しかも移染が起こった時のメーカーの言い訳も開いた口がふさがらないようなことを真面目に言ってきます。

HERGOPOCHでは原皮は海外からの仕入ですが、鞣しと染色はHERGOPOCH製品の根幹をなす部分なので国内協力工場にHERGOPOCH専属スタッフにより専用ラインで生産されています。なので高いレベルでの安定したブレのない製品が生まれるのです。

というのも今から説明するメンテナンスはこの鞣しがよい皮革製品にのみ有効だからです。

方法はいたって簡単。
用意するもの【フッ素の防水スプレー】のみです。
しかもかかる時間が10秒です。
雨の日もしくは雨が降りそうな日に、玄関で出かけ前に「サッ」とスプレー塗布。これだけです。



大体、ボトル1.5本分ほど鞄から離して、1重塗布でOKです。
厚く塗布しても、効果は同じです。フッ素なので服と鞄の摩擦ですぐに擦れて無くなってしまいます。
なので、これからの梅雨時は毎日です。
効果のない方法は、これでもかというくらい接近スプレー塗布し、鞄が液体でベタベタになるほどにしてしまう方がたまにいますが、これは鞄にとってダメージ以上のなにものでもありません。

このフッ素の防水スプレーは嬉しいことに、全ての素材OKなんです。
冬場のムートン素材やナッパレザーなどの雨が怖い高級皮革ウェアや、奥様ご愛用のシルク製品もです。
なので、決して購入後に奥さまに「またこんなの買ってきてー」なんて言わせません。

なので、間違えてもシリコンの防水スプレーを100円SHOPなどで買わぬようお願いします。
フッ素の防水スプレー粒子はシリコンのそれより10分の1なので、高級素材に塗布してもシミにならないのです。
ちなみに、世の中に発売されている防水スプレーは9割はシリコンの防水スプレーですので、必ず裏面に「フッ素」もしくは「フッ化素」
という文言を確認してください。

RROZESTTで購入することが一番ですよ♪
もれなく私の暑苦しい接客が抱き合わせで付いてきますが。。。

続く…

2014-05-20

Hergopoch 06-TTR

発売と同時に雑誌『Begin』で大々的に掲載されるも、当初はそんなに動きが無かったのですが、最近店頭で非常にお客様が手に取る方が増えたのがこの06—TTRです。




特に女性のお客様の反応が非常に良いのが他のバックと決定的に違います。
ご夫婦のお客様を接客してると、途中からにわか販売員と化した奥さまの強力な後押しのおかげ私は非常に助かっておりますが。。。

このトートの面白い所は、トートにしては全体的にカッチリ作ってあり、ちょうどブリーフとトートの中間的な立ち位置なところです。
本体の自立は言うまでもなく、持ち手までもが立ってしまうところは新鮮です。
デザイナー佐藤氏いわく、「持ち手の本体との付け根に工夫があるんですよね~」だそうです。
なので、文字通り「サッ」と颯爽に鞄が持てるところが○です。
あとは、何と言ってもフロントのフラップ型ポケットの機能性でしょうね。


最近この手のフラップが付いた鞄は他ブランドでも無いこともないのですが、特にこのバックには全体的な調和の面でも前述の通り
しっくり収まるポケットだと思います。
スマホや財布など、なにを入れてもスッキリ収まり、しかも見やすいので取り出しのストレスはゼロでした。


私なりになぜ女性陣がこのバックに好感をもつのか考えみたのですが、今流行のインポートのデカバックは得てして腰のない柔らかい素材で
作られています。それをだらしなく思えてしまい。かと言って、国産のメーカーの弁当箱のようなカッチリ鞄は色気がなくおしゃれ感ゼロとなってしまいます。そこの間隙を通したところにこの06-TTRの価値があるように思います。

このバックに興味を持って下さった殿方には、奥方同伴のご来店をお勧めします。



2014-05-19

Hergopoch KG-TT

久方ぶりのブログ更新です。長らくお休みしてて申し訳ございません。
また、更新していくのでみなさんたまに見に来て下さい。

再開第一弾は、このGW前に発売されたばかりのKG-TTです。
このKGシリーズはこの春からの「準」新シリーズです。
「準」を付けたのは、既存の11シリーズのシュリンクレザーとMGのヌメ革のコンビだからです。
このシリーズの売りは何と言ってもこのゴールドジップですね。
これにより全体的に非常に質感の高い仕上りになっていると思います。




さてこのKG-TTの最大の売りは何と言っても、このサイズ感です。
小さ過ぎず、大き過ぎず。A4大のファイルが“ギリ”入るサイズ感が秀逸です。
合いも変わらず、大きいトートバックを量産する各メーカの意図は?
そもそも「そんなにデカバックがかっこいいか?」と常々思っていた私にはもってこいのトートでした。
入荷検品と同時に営業の田坂さんに電話してNVを注文してしまいました。

使ってみると・・・佐藤さん!お見事!(←HERGOPOCHのデザイナーです。)

① ギリのサイズ感なので、財布や名刺入れなど小さいものが探し易い。
←デカトートは中身が鞄の中で泳ぎまくるから探すのにも一苦労ですし、何といっても泳ぎまくるが故の摩擦による摩耗で、せっかくのクロコが。。。ボックスカーフが。。。
1年後には見るも無残な経年劣化に。。。

② 見事なまでの自立。外縫いバックならではの安定した自立は、駅のホームや訪問先の会社でもスマートな立ち居振る舞い間違いなしです。



③ やはりこのグリップハンドルは持ちやすい。『このサイズ感ならそんなに重くなることがないので、肩掛けより手持ちの時間が断然多くなることを考えました。』(談:佐藤)
←仰る通りです。しかもショルダー紐がダランと外に垂らさなくて済むように、蓋の高さを少し落として蓋の上にショルダー紐が載せられるようにしています。ベストセラートート11-TTWのように。

④ 最後は余談ですが、電車で座った時に隣の方に鞄がまったく当たらなくて済むのが助かるなんて思ってる私に同調して下さる小心者な皆さんにはお勧めです。

決して派手ではないのですが、このジワジワにじみ出てくるこのトートの良さはなんか惜しまれてつい先日廃盤になったショルダーバック11-SQR(6年間生産)に似てる感じがしました。

詳細はコチラ